ウイグル・カザフ⑫カザフスタン入国
とうとうカザフスタンに入りました。
待ちくたびれた~。
町の看板がキリル文字っぽいのに代わる。
バスの乗客は2/3くらいに減少。
アセットと同じく、ローカルバス等に乗り換えた人がいるみたい。
キツネ子の後ろのベッドの上段では、ウイグルの石河子市のSAで触れた20歳くらいの女の子がもう1つ後ろのベッドの同年代の男の子と顔を寄せあって笑いながら仲良くスマホを見ている。
恋も生まれる国際バス。いいなあ。
Aちゃん「さっきあの女の子と喋ったんやけどさあ。タイ人って言ってたで。」
キツネ子「うそー?めっちゃ色白やん。」
彼女は超色白で明るいストレートのロングヘアーに黒ぶち眼鏡。タイ人っていうよりほんのちょっとモンゴル系のような気が。そしてアイメイクがめっちゃ濃い。オルチャンメイクっぽかったからK-POP好きなのかな~って思った。
ギャル曽根をもっと可愛くしたかんじ。
Aちゃん「でー、Aの弟もタイ人と結婚してんで~って言ったら、なんかふ~ん、みたいなかんじやった。」
Aちゃん、それ…。
たぶん話通じてなかったと思う…。
石河子市のバスで話しかけたとき、英語喋れないみたいだったが…。
まあまあ。
キツネ子も出逢いほしいなー。
ウイグル側のトイレ休憩で喋ったきれいな顔のロシアンボーイはローカルバスに乗り換えたようで既にいないし。つまらん…。
しばらくしてバスが停まった。
トイレ休憩か?降りてまずトイレへ。ここのトイレはウイグル側より大分まし。鍵も壊れてないし、詰まってないし。
先に外に出て、Aちゃんが出てくるのをボーっと待つ。天気いいなあー。
すると、運転手のおじさんが話しかけてきた。トイレの横の建物を指差して、
ご飯食べるか?
と言っているようだった。
「要らない」と首を降ったのだが、(パンとか大量に買ってるし。そして結局消費してないし。)
ついてこい、みたいな感じで歩き出したのでついていった。
建物に入るとそこはレストランだった。おじさんは4人くらい座っているテーブルに行き、キツネ子に座るように言った。同じテーブルにいる人たちは一緒のバスの人たちっぽい。
メニューを見せられたけど、文字も読めないしお腹も減ってないし、ここでも首を振った。
テーブルに置かれていたパンを勧められたのでとりあえずそれを食べてみることに。
味は、まあ普通。しっけてないし、固くもない。
やかんに入っていた紅茶のようなものを飲んでいると
目の前にビーフシチューのような具沢山のスープが運ばれてきた。
「要らない」と言ったけど、おじさんにも同じものが運ばれてきたのでお礼を言っていただくことに。
んん!?これ…。
めっちゃめちゃウマイ!!
おそらく牛肉のすね肉だと思う。ものすごく柔らかい。ボルシチとも違う。
Aちゃんもやって来たのでシェアしようとすると、すぐにAちゃんにも同じものが運ばれてきた。お金を払おうとすると阻止された。
うわー。なんか申し訳ないっす。
いったい、いくらなのか値段も分からない…。さらにもう一品肉料理が運ばれてきて、食べろと勧められた。
すみません、そしてありがとうございます!!
もしかしてウイグルの石河子市で置き去りにしたことを気にしていたのかも…。
言葉は全く通じないんだけど、すごくハートを感じました。
量が多くて半分くらい残してしまって申し訳なかったけど、キツネ子は外国ですぐ下痢になるので制限。それでも今回は美味しくてけっこう食べてしまった。
再びバスに乗り込んで出発!
ところが…。
1時間くらいすると、お腹に異変が…。
う…。キタ…。
恐れていたものが…。
いやいや。だいたいトイレ休憩は1時間に1回の割合でここまで来ている。
我慢我慢。
自分を騙しながらトイレタイムを待っていたが、なぜかここにきてトイレ休憩にならない。
どうやらものすごい田舎道らしい。
カザフスタンに入ってから道がデコボコして少し揺れてるし。
さらに1時間くらいしても休憩にならないので、運転手のおじさんの横に行き、
「トイレ…トイレ…」
とお腹をかかえて苦しむ表情をアピール。
おじさんは驚いた顔をして、
運転しながら窓の外をぐるっと見回し、
「Town! 10minutes!」
と飛ばしてくれた。
てゆーか、今、どこかその辺で青空トイレができるところがないか外を確認してくれたんだね(笑)
緊急なのでそれでもいいんだけど、残念ながら隠れる草も生えてないような土地。
ああ…。お願い、もってくれ。
少ししてバスが停車。
おじさんは窓のはるか向こう側の小さな四角い建物を指差して、
トイレ!と叫んだ。
キツネ子は小走りでトイレへ。もちろんBOXティッシュも忘れずに。すぐ後ろにAちゃんも続く。
はあ、はあ。
バスからトイレまでの距離、およそ200メートル。
まわりは何にもない、土だけ。
むき出しの四角いコンクリートの公衆トイレ(男女別)にたどり着き、中に入った瞬間、
Nooooooo !
ここにきて、
ニーハオトイレ。
幸い誰もいなかったけど、2m x 2mくらいの薄暗いスペースに、ベニヤ板の床に二つの穴が並んで開けられている。
すぐさま外に出て、走ってきたAちゃんに、
「ここっ!壁がないからっ!外で誰も来ないか見張っててっ!!」
超真剣なキツネ子。
一刻を争う下半身状況なもんで。
「え~。いいよ、一緒に入ろう。Aもけっこう限界やねん。」
「あかんーっ!
それは絶対っ!
無理っっ!!」
えぇ~~、と文句を言うAちゃんを残し、トイレ内へ飛び込んだ。
良かった…。
落ち着いてから出てくると、並んでいるAちゃんの後ろにはギャル曽根が。
ティッシュを渡し、
「見張っとくから。」
と言って無事交代。
そこからも延々バスの旅。
寝てみたり。
書いてみたり。
暇~~~。
午後7時にアルマトイのサイランバスターミナルにつく予定。
…だけど、本当に時間通りに着くのかな。
空はだんだんオレンジから紫、暗闇へ。
AIR bnbの部屋の借り主と何度か携帯でショートメッセージのやり取りをした。
延々と続く山道で、ディズニー映画に出てきそうな鳥の巣が木にたくさん作られている。
ところで今日は12/31の大晦日。
ちゃんとカウントダウンできるかな。
おしゃれなバーとかクラブでやるのが理想的なんだけどな-。
結局サイランバスターミナルに着いたのはだいぶん遅れて20:30頃だった。
部屋の借り主の娘さん(大学生)が彼氏と待っていてくれた。完全にヨーロッパ顔の美人さん。英語のコミュニケーションがちょっとだけとれた。にこやかな二人。待たしちゃって申し訳ない!ピック料金は2,000テンゲ。
今回のお部屋はAIR bnbで割引もあって3泊で6,357円。2人で割ると超安い。彼氏さんの車で、ZHELTOKSAN STEETにあるアパートへ向かう。
アパートに到着すると、じゃらじゃらとした大きな鍵で、まず建物の分厚い扉を開けた。
鍵はかかっていても、かっちりとは閉まっていない古い造り。中に入ると廊下にもオイルヒーターが通っていてそんなに寒くはない。夜は気温が下がって寒くなったけど、ウイグルより少しマシかな。
階段を登って、3階の部屋へ。学校の階段みたいに広い。
部屋は、日本の一人暮らし用の1Kアパートと変わらない。広さも15畳くらい。ベッドは二つ置いてあって、暖かいし、問題なし!
そして、水回りも清潔。
最終日は出るときにメッセージをちょうだい、そして鍵はそのまま部屋に置いていってね、と言って二人は帰って行った。
ふーーー!
とにかく、一大イベントの長距離バスも無事に終えてアルマトイにたどり着けた!
言葉通じなくてもいけるもんだな!
さて!
時間は21時過ぎ。
ささっとシャワーをして、いよいよ町へ繰り出そう!!!